文系アクチュアリーの明日も上乗せ

文系出身のアクチュアリーが迷走しながらこの世への貢献を目指すブログです

文系はアクチュアリー試験をどの順番でうけるべきか

こんにちは、そる丸です!

 

今日も引き続きアクチュアリー試験ネタです。

 

試験に関係ないことも書きたいと思っているのですが、試験の申込締切日が迫ってますので、申込を迷っている方のためにも参考となる情報の提供に専念したいと思います!


さて今日も皆さんが持たれているであろう疑問かと思いますが、どの順番でアクチュアリー試験を受けるべきか。そのことについて書きたいと思います。

※2016年7月30日 読みやすいように少しアップデートしました。

 

基礎科目の受験順は大切です 

本日は、専門科目ではなく基礎科目5科目の話ですね。

数学・生保数理・損保数理・年金数理・KKT


最近は学生の方が、五科目一気に受けるケースもあるみたいですが、多くの人は数か年計画で基礎科目をこなすことになるかと思います。

なので気になるのはどの順番で受けるかですよね。

 

実は結構これポイントなんです。

適当に決めると後悔します(たぶん)。

この記事では勉強の順番を決めるうえで知っておくべき知識を紹介したいと思いますのでぜひ参考にしてください。

 

ちなみに僕の受験順は下記の記事に書いてありますが、お勧めの順番ではないので、参考にしないでください。

 

www.bunkeiactuary.com

 

科目間のシナジーを知る

基礎科目の中には、特定の科目で得た知識が他の科目の勉強に流用できるものがあります。
これを知っておくことはとても重要です。

具体的には以下の科目の組み合わせについて、使用する知識に重複する部分があります。


数学と損保数理

生保数理と年金数理


そしてこちらは上記の二つよりは影響は小さいですが、一部重複があります。


生保数理と損保数理の積立保険の単元

 

記憶力に自信のない人は「数学と損保数理」、「生保数理と年金数理」これは同じ年に勉強するのが効率がいいです。

どちらか片方をクリアしてから翌年もう片方を勉強するのでもよいですが、次の試験まで1年間ありますから、忘れてしまう部分がでてきてしまいます。効率面では少し下がってしまうでしょう。

 

そして上記の組み合わせでもお勧めの勉強順があります。

 

数学は損保数理より先に、生保数理は年金数理より先に

 

損保数理では指数分布、ガンマ分布、対数正規分布あたりが問題としてよく出題されるのですが、その解説が教科書では結構あっさりです。

これらの確率分布は数学でも取り扱うので、先に数学の学習をすることで教科書の説明不足を補うことが可能です。


年金数理ですが、この科目もほんとに曲者で教科書が全く詳しくないです。教科書の説明と試験内容の乖離がほんと著しい。

 

冒頭でアクチュアリー記号の解説がなされているのですが、これだけで理解するのはかなり難しいでしょう。

なので生保数理を勉強して、まず生命年金原価や計算基数に取扱いに慣れてしまいましょう。そうすれば分かりづらい年金数理の教科書も比較的取り組みやすいと思われます。

 

最も効率のよい勉強順は?

 さて以上の議論を踏まえ、僕が思うもっとも効率的だと思う科目の勉強順はこれです。

 

生保数理→年金数理→数学→損保数理
KKTは好きな時に

ではこれが僕が一番に進める試験の受験順なのか。


答えは否です。

 

辛いですが撤退戦略も大切です

なぜなら上記は全く撤退戦略を考えていない受験順だからです。

ここでいう撤退戦略とはなにか。

それはアクチュアリー試験を諦めることです。

 

みなさんがアクチュアリーになりたい理由はなんでしょうか。

キャリアアップしたい、数字を扱う仕事がしたい、いろいろあると思います。

中にはアクチュアリーというタイトルが欲しいだけという人もいるかもしれませんが、多くの人は試験に合格した後の仕事内容・キャリアをより良くするために試験を受けるのだと思います。

そうであれば、試験勉強にいたずらに時間をかけるべきではありません。

 

ある程度勉強しても全く試験に受かる見込みがない場合は、試験を諦めることも視野にいれるべきです。

人生の時間は限られていますし、アクチュアリー以外の魅力的な仕事も数多くあります。なので試験にまったく手ごたえが得られない場合は、皆さん自身がもっと楽にかつ、もっとも活躍できる他のフィールドを探すべきだと僕は思います。

 

鬼門の数学

では撤退戦略を考慮する場合、何が変わるのか。
それは数学の存在です。

 

この数学という科目、最後に残って受からない人、結構いるらしいんですよね。
私は直接そのような人に会ったことはないのですが、確かに全科目の中では一番コンスタントに数的能力が要求される科目だと思います。

(損保数理の確率微分方程式が個別単元では最も高度な数学の能力が要求されますが、損保数理平均では、数学より要求される数的能力は低いかなと思います)


なので文系の人は数学が最後に残ってしまうリスクをあらかじめケアしておくべきです。

 

多大な時間をかけて他の科目の合格を勝ち取ったのに、数学がいつまでたっても受からないと言う状況はシャレになりません。

 

逆にいえば数学をクリアすれば、アクチュアリー試験に必要な数的能力は十分足りているといえると思います。

 

結論:文系のみなさんにおすすめしたい勉強順は?

よってありきたりになってしまいましたが、

文系の皆さんは数学を最初に勉強してください。

 

もちろん数学と同時に別の科目の受験をしてもいいです。でも数学の勉強を一通り終えて、手ごたえを感じてから、ほかの科目にとりかかりましょう。


なので文系の皆さんにおすすめする勉強順は下記のとおりです。リスクをあらかじめ潰す方針で決めてみました!

 

数学→損保数理→生保数理→年金数理
KKTはいつでもOK、できれば数学と損保数理の手ごたえをある程度感じた後に

 

今回のテーマについては、皆さまいろいろな意見があると思います。

なのでこういう考え方もあるよね。というのがあれば教えてもらえると嬉しいです!


それではまた!

 

文系でアクチュアリー目指している人はこちらも参考に!

www.bunkeiactuary.com