文系がアクチュアリーを目指すための数学知識
みなさんこんにちは!そる丸です!
アクチュアリー試験受験者の方は勉強頑張ってますでしょうか?
今年のアクチュアリー試験の締め切り日は8月24日の正午までなので、みなさん申し込み忘れないようにしてくださいね。
さて本日のテーマですが、文系がアクチュアリー会正会員になるためにはどうすればいいか。
これについて少し書いてみたいと思います。
文系はアクチュアリー試験に不利?
アクチュアリー会正会員になるためには、試験を合計で7科目合格しなければなりません。
そして準会員になるための最初の5科目、いわゆる基礎科目ですね、ここは数式を使って問題を解くといったタイプの試験がほとんどです。
この基礎科目は文系の人が理系出身の人と比べて少しハンデを抱えていると思われているところですね。
なんてたって大半の文系の人は大学生活で数学やってませんから。
でも理系の人も(一部の天才を除き)一生懸命に勉強しないと受からないのは同じなんですよね。
試験受からなくて困っている理系出身の人を僕もたくさん知っています。
理系だからって簡単に通過できる試験ではないようです。
逆にいえば指定された試験範囲をきちんと勉強して理解できれば、文系出身も理系出身も関係ないということです。当たり前ですが。
なので文系の皆さんが、合格のために最もやらなければいけないことは、文系だとか理系だとか四の五の言わず、指定された試験範囲はちゃんと理解できるようにしっかり勉強することです。
といっても各科目手を抜けるところもあるので、それはまた別の機会に書きたいと思います。
基礎科目の前提となる数学知識
さてここからが本日のポイントです。
上記のとおり、試験範囲を一生懸命勉強しなければならないという点においては文系も理系も関係ありません。
ただし、一点気をつけなければならない点があります。
それはその試験範囲をこなすための前提となる数学的知識です。
ここは文系の皆さんものすごく悩んでませんか。
僕も勉強を始めるときにここが一番悩みどころでした。
試験範囲を勉強するのは当然として、基礎的な数学の知識はどこまで要求されるのかと。
ここの情報って決定的に不足しているんですよね。
なので本日は僕が自分の経験から導き出した答えを書きたいと思います!
結論からいいますと、下記の知識があれば、アクチュアリー試験を理系の方と知識的にハンデなく受けることが可能です。
■必須
「数Ⅱ」+「数B」+「指数関数および対数関数の微分・積分」+「二変数の偏微分」
■時間があれば
「行列の四則演算」
文系のみなさんも数Ⅱと数Bまでは学習されているかと思いますので(違ったらごめんなさい)、「指数関数と対数関数の微分・積分」「二変数の偏微分」だけ自分で簡単に学習するようにしてください。
これで文理の知識的ハンデはほぼ埋められます!
たまに数Ⅲ、数C、あと大学での初等数学まで学習するべきだということを主張されている方もいらっしゃいますが、個人的には不要だと思ってます。
数Ⅲ・数Cには以下のものも範囲として含まれますが、
「数列の極限」→でません
「楕円の接戦の傾き」→でません
「三角関数の微分・積分」→でません
この辺の知識はアクチュアリー試験では使用しないので、試験合格の最短を目指すのであれば不要です。
高度な数学が要求されるところはどうする?
ただし、上記の基礎知識のみだとやや理解のしづらい単元が実は何点か残ります。
具体的には以下のとおりです。
なのでそれぞれについて個別対策が必要でして以下を推奨します。
- →式変形自体は難しくないので解答をみて解き方を覚えてください。ヤコビ行列式の持つ意味は知らなくて大丈夫です。
- →行列の計算はできなくてもいいので、式の意味だけ理解できるようになってください。意味さえ分かれば連立方程式の方法で解けます。
- →破産確率の解の式を暗記してください。可能であればそれを導く確率微分方程式の変形も暗記します。
おそらくなんですが、この三つの点は理系の人でも基礎知識として持ってない人いると思うんですよね。理系の人は確率微分方程式みんなやってるのかぁ・・・
今後の調査対象ですね。
さて話を戻しますが、私の場合は上記の方法で乗り切りました!
3の破産確率の単元はたまにすごく難しい問題が出ますが、まぁその場合は捨て問ですね。
恐れずに挑戦してみよう!
文系のみなさんいかがでしたでしょうか。特にアクチュアリー試験うけるかどうか悩んでいる方、少しは具体的なロードマップが描けましたでしょうか。
今回の方法は、試験を最短でうかるためのテクニック的手法ですので、本当の意味で各科目を理解した上で合格することを目指されている方には抵抗のある手法かもしれません。
でも一つの提案として受け入れてもらえればと思ってます。
あと文系の皆さんに一つ朗報ですが、基礎科目を5科目乗り切った後の2科目、いわゆる専門科目は文系の皆さんのほうが気持ち有利です。
数字使う問題はごくごくわずかで大半が記述・論文形式ですからね。
文字を使って自分の考えを表現するのが得意な人にはとても楽だと思います。
少し長くなりましたので、今日はこの辺にしますが、機会があれば各科目ごとの注意点を今後書いていくつもりです!
質問をいただければ可能な限り解説内容に織り込んでいく予定ですのでご遠慮なく聞いてくださいね!